進学先や就職先など、あなたが将来の「生き方」について考えている時、
周囲からこんな言葉を掛けられたことはありませんか?
どうせ長続きしないから、やめておきなさい
そんな仕事、食っていけるわけないだろう
もっと現実的に考えてよ
ひとまず、大学へ行ってみたら?
これらの言葉は、果たして真理をついているのでしょうか?
本当に、あなたのことを想って助言しているのでしょうか?
この記事では、
- 「やりたいこと」を認めてもらえない
- 「やりたいこと」を打ち明けられない
という悩みに、
カウンセリングにも使われる『アドラー心理学』の知見から答えていきます!
是非、参考にしてみてください!
1. あなたの夢はなんですか?
![](https://thankslog.com/wp-content/uploads/2022/03/camera-1130731_1920-1-edited.jpg)
あなたが今「面白そう」と思っているものはなんでしょう?
挑戦してみたいこと、
行ってみたい場所、
欲しいもの、
などなど…。
それらを思い浮かべたとき、同時に、
前書きで紹介したような「否定的な意見」をいう人の顔も浮かんだ
という方は、
次項の”結論”と、大事な”3つの心得”を忘れずに持ち帰ってください。
2. 結論
![](https://thankslog.com/wp-content/uploads/2022/03/confused-6741161_1280-edited.png)
はじめに、筆者の結論を述べます。
結論:無視しましょう。
記事タイトルでお察しされていたと思いますが、
無視して大丈夫。何も問題ありません。
むしろ、アドラー心理学において、
”他人に判断をゆだねる”という行為は、あなたが歳を取れば取るほど、致命的な「不幸せ」をしょい込むことになります。
次の3つの心得を理解すると、その理由がわかると思います。
3. 三つの心得
![](https://thankslog.com/wp-content/uploads/2022/03/boule-2351201_1920-edited.jpg)
心得1:心に存在価値、全身に機能価値
『存在価値(そんざいかち)』って、どんな価値か分かりますか?
これは、
あなたが「今、ここ」にいる価値。
生まれてから今日この瞬間まで、
あなたの中にブレることなく、
あり続ける価値のこと。
そして、
一方の『機能価値(きのうかち)』は、
あなたの”能力”のこと。
例えば、
- 成績
- 特技、資格
- 運動神経
- 体格、容姿
- 保有資産(どれだけお金を持っているか)
- SNSのフォロワー数
などです。
『存在価値』と『機能価値』は、次の図のような関係にあります。
![『存在価値』と『機能価値』の違い](https://thankslog.com/wp-content/uploads/2022/03/存在価値と機能価値の違い-1024x576.jpg)
- 学校の評価
- 一般入試試験
- 就職面接
- 普通自動車免許
など、多くの場面で選考基準になるのが、『機能価値』です。
だから、ついつい私たちは、
自分の価値 = 機能価値
と考えてしまいがちですが、
それは、完全な誤りです。
外からは見えない『存在価値』という、
普遍的な価値が「土台」としてあり、
そこに、
・「できること」
・「知っていること」
といった『機能価値』がトッピング
されているイメージでしょうか。
自分の価値 = 存在価値 + 機能価値
そして、
① 『存在価値』をより大きく感じられていると、
② それだけ自信・勇気に溢れているから、
③ たくさんの『機能価値』を得ることができる
のです。
![『存在価値』をより大きく意識しよう!](https://thankslog.com/wp-content/uploads/2022/03/存在価値-1024x576.png)
筆者:
僕は、こんなコロコロクリーナーをイメージしています。
より大きな ”芯” を意識しよう!
妻:
それは自由だけど、『機能価値』が ”ゴミ” 扱い
心得 2:誰とだって「対等」。あなたに勇気があるなら
アドラー心理学の基本的な考え方に、次のようなものがあります。
あらゆる対人関係は、「縦」ではなく「横」の繋がり
すべての人間は「対等」
成績や運動神経という『機能価値』にばかり注目して、
いつもランキングにこだわる人の頭の中では、
「縦」の対人関係が出来上がっています。
次の試験も、上位〇位にいなくちゃ!
△△君に比べると、あなたはまだ努力が足りないね
自分は、あいつらよりはマシ
いつも周囲の人を比べて、”優劣” を付けたがります。
・学校にいる間も
・登下校中も
・ご飯を食べている間、
・大好きな趣味の時間も。
それはランキングの「下」にいても「上」にいても、同じくらい辛いはず。
僕たちは、一人一人が「対等」で、十分に価値のある素晴らしい存在です。
だから、
終わりのないレースを辞める ”勇気” を持ちましょう。
心得3:今までも、これからも、「自分で選ぶ」
仮に、あなたがご両親にこんなことを言われたとします
あなたは〇〇が得意だから、将来それをやったら?
一見、あなたを肯定していて、良きアドバイスをしているように思えます。
きっとご両親にも、悪気は全くないでしょう。
でも、もしも、そうして他人が差し出した道を歩く途中、
- 自分よりも得意なひとがたくさんいて、現実を思い知った
- ケガをしてその仕事が出来なくなった
- 本当はもっとやりたいことがあり、後悔している
ということが起きた時、あなたは『誰のせい』にしますか?
『アドラー心理学』では、
はっきりと「それはあなたの問題だ」と答えます。
親が選んだ高校へ進学した
→ 「そこに進学すると”決心”したのは、自分」
親が作りすぎた食事で、太った
→ 「それを食べると”決めた”のは、自分」
課題に追われ、友人と疎遠に…
→ 「課題を”優先させた”のは、自分」
→ 「課題を”溜めていた”のは、自分」
この様に『アドラー心理学』では、
・「やらなければいけない」
・「仕方がないからやる」
・「自分に決定権はない」
といった「他者原因」論に断固としてNO! と言います。
これを、自己決定性(じこけっていせい)と呼びます。
自己決定性の考え方は、一見「厳しい」「冷たい」と感じるかもしれませんが、
実はそんなことはありません。
逆に考えてみてください。
「すべて自分の選択・決定である」
ということは、
「これから先も、自分で決められる」ということです。
あなたはこの先、沢山のひとや出来事の影響を受けるでしょう。
あなたを悩ませ / 困らせ / 誘惑してくるでしょう。
だけど、所詮、”そこまで”です。
最後に「これだ」というものを選ぶ権利は、あなたにあるのです。
4. あなたが考える。あなたが決める。そして、一からはじめよう
![](https://thankslog.com/wp-content/uploads/2022/03/girl-2573111_1920-edited.jpg)
今回は『アドラー心理学』の一部の考え方を用いて、
進路や夢に悩むあなたへ、いくつかの提案をしました。
あなたの人生、あなたが決めよう
とは言いながら、
・新しく生まれるビジネス
・これからの若い人の価値観
に知識も感心もなく、風習にならって、
『機能価値』だけであなたを評価する大人は、やっぱり存在します。
そんな社会の中で、あなたが幸せに生きていくには、
・『存在価値』を大きく意識すること
・誰とでも「対等」であること
・『自己決定性』を意識すること
が、とても大切です。
失敗しても、恥をかいても、
非難されても、裏切られても、
あなたの存在する価値には、
キズ一つ付きません。
不安なら、やってみましょう。
分からないなら、試してみましょう。
とにかく「動く」こと。「考える」こと。
『アドラー心理学』は哲学です。
哲学とは「自分で答えを探す」学問のこと。
(反対に「誰かの答えを信じる」ことは、宗教と言えます)
「何がやりたいか」
「何が食べたいか」
「何が欲しいか」
「どこへいきたいか」
「誰といたいか」
これらは、『存在価値』に基づく「Being:どうありたいか」です。
まずは、目を閉じて、自分自身と対話をしましょう。
それが、あなたの哲学、あなたの人生の ”一歩目” です。
焦らず、「一」からはじめましょう。
5. 参考文献
この記事は、『アドラー心理学』を中心に構成されています。
「もっと詳しく勉強したい」という方は、以下の書籍を読んでみてください。
(電子書籍:kindle) 嫌われる勇気
物語調で読みやすい、大ベストセラー本。
『アドラー心理学』を学ぶ側の「青年」と、伝える側の「哲人」による、
会話形式で進みます。
「青年」の疑問や性格は、まさに生きることに悩む僕たちそのもので、
最後まで読者を”置き去り”にしない工夫がなされています。
『アドラー心理学』入門におすすめの一冊。
(電子書籍:kindle) もしアドラーが上司だったら
著者:小倉広
『アドラー心理学』を「具体的」なアクションとして紹介している書籍。
一見、社会人向けのタイトルですが、日常を「どんなマインドで過ごすべきか」を
丁寧に教えてくれるので、年齢に関係なく『アドラー心理学』に触れられる良本です。
こちらもストーリーもので分かり易く、読む人の心を熱くさせるギミック満載です。
(筆者は本当に泣きました…。)
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